PROJECTSBerg岡谷の山家

敷地は田園に囲まれ視界が開けた恵まれた環境にあり、遠方には八ヶ岳の山並みも望めるロケーションにあります。 周辺地形は諏訪湖を中心としたすり鉢状地であり、4方山々に囲まれた場所から、その山並みを想起させるような 切妻の屋根型を2つ重ね合わせるデザインとし、この家のネーミング「Berg/ベルク」の由来としました(独語で山、山脈の意)道路側の小さい山はガレージ兼アプローチとし、高さを低く抑えながら圧迫感を軽減させ、背面のもうひとつの山を居住棟とし、奥行あるレイヤーとしています。建物は浸水エリアを考慮し地面から1.2m持ち上げる事により、田園からの湿気も避けながら、出来るだけドライな風を室内に取り込む事を目的としています。土間から連続するリビングには、巾3.4mの窓枠で切り取った田園風景を望み、サッシを全面開放する事により、室内からデッキ、さらに外部へと空間が連続し、そこにある空気を含んだ環境が流動的に連続して、リビングと一体となります。 周辺環境を丁寧に読みとりながら、設計操作を積み重ねる事により、この家での生活体験に新たな視点と変化を与え、オリジナリティーを生み出しています。 環境変化の速度が増す昨今、これからもこの家が 凛とした姿でこの地に根づき、田園と木々、澄んだ空気と共に生活を豊かにする一助となる事を願っています。

施工
2022年
場所
長野県 岡谷市
敷地面積
309.74 m2
延床面積
121.72 m2
構造
木造在来
規模
2階建て
施工会社
㈲橋詰建設
撮影
Hiroshi Ueda