PROJECTSplateau台地の家

文京区の2世帯住宅の建て替え計画です(夫婦+子3人+祖母)。 敷地は区内のほぼ中央、私道に位置した閑静な住宅地にあります。 それぞれの個室に加え、研究者として夫のワークスペース(膨大な書籍とレコード)の確保、将来への可変性なども条件として求められていました。 敷地は区内に5つある武蔵野台地から張り出した『白山台地』の頂部に位置し、台地と谷の起伏に富んだ地形で形成された場所にあります。 また、この辺りは旧石器時代から人々が住み始め、その営みが面々と続いている場所でありました。 その様な地理的、歴史的背景を踏まえながら、台地と谷の5つの起伏を想起させるよう屋根形に反映させ、容積緩和にともなう地下を掘り住まいの原点を提示する様なプランとしました。 各階は必要に応じてヌケを配し、ズレながら積層し法的な斜線制限を5つの異なる屋根形としてかわしながら、室内にも変化をもたせています。 1階には 私道を建物内に引き込み外部が入り込んだ様な路地を設けて、南北の風の道として、また住宅街の景色が連続性をもって貫通し、開放感を与えています。 コロナ禍、工事も難航し、住まいの在り方も大きく変化していく途中でありました。 家族で住まう事の意義が寝食のみならず、社会が突如内在し、住むから学ぶ、働くが並立しながら「住宅」という意味・機能が少しづつ変化していきました。 この家は、そのような社会からリモート、隔絶するのではなく、むしろ社会を引き込む器となり、都市のささやかな自然と共存し、暮らしや学び、働くという場を内包しながらこの台地に力強く根差していく事を願っています。  

施工
2020年
場所
東京都 文京区
敷地面積
108.76 m2
延床面積
137.66 m2
構造
RC+木造在来
規模
地下1階+地上2階建て
施工会社
(株)富野工務店
撮影
Hiroshi Ueda